ぽぽなり

Let's be happy !

【梛文】

【梛文】#9 天狗の鼻は、必ず折られる

彼女は小学校では、独りぼっち。 暇な時間は勉強に費やした。 中学校に上がり、部活が始まり、忙しくなった。 それを言い訳に、勉強をおろそかにしてしまった。 中間テストまで、ろくに勉強をしなかった。 それでも、小学校で蓄えた学がそれなりにあり、 勉…

【梛文】平行線

こんなにそばにいるのに、 誰よりも遠く感じる。 私の愛は、手の上の砂のように、すり落ちる。 どれだけ想っていても、 君はその想いを受信しようとはしない。 ふと口にでてしまった、寂しいの一言。 君はその一言聞いて、何も言わずに、床についた。 私の愛…

【梛文】#7 君だけがいない道。

「別れよう」 彼女にそう言われた大学1年の春。 目の前にあった道が、突如歪んで見えたのを、今でも思い出す。 大学に入学して間もない頃だった。 皆浮かれ気分。勿論私も浮かれ気分。 そんな中、突如電話で言われた一言だった。 学内に笑顔という花が咲き乱…

【梛文】#6 これだけ。それが心地よい。

久しぶりに大学へ行った。 ここ2年間で、3度目の登校だろうか。 とにかく久しぶりだった。 友人と会った。 話したのは1年ぶりで、来年社会人だねなんてくだらない話をした。 予定までお互い時間があったので、近所のレストランで昼食を取ることになった。 2…

【梛文】#5 いじめ(そのご)

いじめがなくなり、ふつうに、生きられるようになった。 ふつうに部活動に励み、 ふつうに友達と遊び、 ふつうに家族団欒できるようになった。 中学では、楽しいことがたくさんあった。 友達と映画を見に行ったり、初めて恋人ができたり、学級委員長やったり…

【梛文】#4 いじめ(かわりはじめ)

「ふつう」を手に入れるために いじめられているという、異常から抜け出す必要があった。 そのためにまず、 いじめられている事実を認めた。 私の立ち位置を認めたうえで、 何が必要なのか、考えた。 なぜ、私は普通の状況ではないのか、考えた。 私には、答…

【梛文】#3 いじめ(ふつう)

いじめを受けていた。 相談できる人はいなかった。 いや、相談を試みたことが一度だけあった。 とある先生にいじめを受けていると相談した。 返された言葉は、「きちんと話し合ってみよう」だった。 どうやら、いじめられている私に問題があったようだ。 「…

【梛文】#2 いじめ(なんとなく)

小学生の頃、いじめを受けていた。 成人式で、いじめてきた人たちに聞いてみた。 「なんで、私をいじめたの?」 彼等は言った。 「ごめん。なんとなく。」 一番、言われたくないセリフだった。 理由があれば、なんとよかっただろうか。 私の小学生時代の思い…

【梛文】#1 立つ位置

あなたの、立つ位置はどこですか。 人は、勝とうとする。 見た目や金銭、立場。 何かで、勝とうとする。 人は、願っている。 相手よりも、上の立場であること。 そうありたいと、願っている。 人は、信じている。 誰よりも、立場が上になること。 それが幸せ…